もめぐ

楽しかったのは覚えてるんだけど、何が楽しかったか覚えてない。

嬉しかったこと

 

結婚記念日、夫が花を買ってきてくれた。

買ってきてとリクエストしたからだけど。

少し変わった花をいつも買ってくる。

わたしは絶対選ばないような。

それが嬉しい。

 

 

もう一つ嬉しいことがあった。

 

「ひとりの時間が欲しい」

と切々と夫に訴えた。

家には、海外旅行帰りの大きなスーツケース三つ分、荷物が散乱。

10日間の子連れ海外旅行は思った以上にハードで、

旅行中私は39度近い熱が出た。

日中はテンションが高く気が張っているし、

夜は子供の夜泣きで起きるし、疲れが全然取れない。

帰りの飛行機もろくに眠れなかった。

10日間、子供はもちろん両親や叔母達ともずっと一緒。

ひとりの時間は熱でうなされホテルで寝ていた1日のみ、

その日は熱で朦朧として終わった。

ひとりになりたい。

子供が泣いたから強制終了するのではない、

自分でスタートして自分で終了できるひとりの時間が欲しい。

 

夫は、最初少しぽかんとしていた。

「うんいいよ、

君がひとりになる間子供はみておくよ。」

ありがたい。ほんとにできた夫なのだ。

家事はもちろん分担だし、子育ても分担。

私にしかできないことは整理整頓と掃除だけ。

(夫がどうしても苦手だからだ。)

とっても助かるし、夫はそれが当たり前と思ってやってくれる。

だから、

なんでそんなに切羽詰まってるの?

ちょっと出かけてくるわ〜くらいの

テンションでリフレッシュしてきたらいいのに。

そう思ったらしい。

一方私は、有難い言葉をもらったのにモヤっとしていた。

なぜかは自分でもわからなかった。

「うん、ありがとう、

でもスーツケースまだ片付いてないから」

と答えた。

体もだるいし、やることが山積みなんだもん、、。

 

しばらくして夫が言った。

「俺気づいたんだけど、

君はやるべきことを全て片付けてからじゃないと

ぼーっとしたりリフレッシュしたりができないんだね。

僕は、やることがあっても全て置いておいてリフレッシュできるんだ。

君にはそれができないってことだね。」

私にとっても、それは思いがけなかった。

 

やるべきことが残ったままだと、

気になって途中でリフレッシュができない。

それはみんなそうだと勝手に思ってた。

というか考えてみたこともなかった。

夫にそう言われて、夫がそうではないこと、

私がそうであることを認識した。

 

夫はその気づきから、

いま私が「ひとりになる」ために必要なのは

子供の面倒をみることではなくて、

スーツケースを早く片付けることだと理解したようだ。

スーツケースを早く片付けるために、

子供が寝てから二人で取り掛かったり

子供が起きたらどちらかが集中して面倒を見てどちらかが片付けに集中したりした。

子供の面倒をみる、その行為は同じだけど、

私がリフレッシュするためにその間面倒をみる、のと

私がスーツケースを片付けるためにその間面倒をみる、のと、

微妙に違う。

後者だときっと、

私が片付けをする部屋で子供を遊ばせないだろうし、

私が片付けに疲れたら選手交代して

夫が片付け、私が子守りになるだろう。

 

 

私はとっても嬉しかった。

私に新しい発見をくれたこと、

私のことを考えてくれたこと。

目的の違いを認識して行動してくれること。

 

書き残しておかないと、また忘れてしまう。

わたしは楽しかった、嬉しかった感情は覚えているけど

何が楽しかったか、何が嬉しかったか忘れがちだから。

 

少し未来にまた見返して、幸せな気持ちになりたいし、改めて夫に感謝したい。